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松前町教育委員会の佐藤です。 今回は、史跡松前氏城跡福山城跡の背後にそびえる「勝軍山」と、周辺の歴史スポットについてご紹介します。 勝軍山は、福山城跡の北方およそ1kmに位置しています。安政6年(1859)にいたって、城下の豪商のほか藩の重臣、僧侶、庶民、講中一同ら多数の人々の寄進により、四国霊場八十八ヵ所を模した「勝軍山八十八ヵ所」が開かれました。 八十八ヵ所とは、弘法大師空海巡礼の霊場八十八ヵ所を巡ることで災厄病患を免れ、来世の安養を得ようとする信仰で、全国各地に四国霊場を模した八十八ヵ所が存在しています。 松前の勝軍山八十八ヵ所は、毎年春の山開きとともに、松前藩の祈祷寺である阿吽寺において「紫燈大護摩(さいとうおおごま)火渡り」が行われ、今でも白装束に笈摺、札ばさみ、金剛杖を持って巡礼する人の姿を見ることができます。 ところで、勝軍山の麓にいくつか遺跡があることをご存知でしょうか。 まず一つは、史跡「大館跡」です。大館跡は、松前氏が福山館に転居する前の城館で、中世における蝦夷地経営の拠点でした。 続いて、大館跡の東に隣接する「バッコ沢牢屋跡遺跡」は、文化8年(1811)に国後島で捕縛されたロシア軍人ゴローニン少佐らが幽閉された場所です。 さらに、バッコ沢の東に隣接する舌状台地には「日枝社通遺跡」が存在し、『福山秘府』によれば大永3年(1523)に山王権現社(日枝社の古称)が創建された場所とされます。 日枝社通遺跡の現況 この日枝社通遺跡をさらに登ると、尾根上にわずかな平坦部があり、『福山秘府』によれば、そこは天文2年(1538)に「勝軍地蔵堂」を祀った場所とされ、近世以降のものとみられる石垣や建物礎石が残存しています。 勝軍地蔵堂跡に残る石垣 そして、これらの遺跡は、宝暦年間(1751~1763)に描かれた『松前屏風』にも描かれています。 『松前屏風』のうち「勝軍地蔵堂」周辺部分(松前町郷土資料館所蔵) 松前町教育委員会では、勝軍山八十八ヵ所とその周辺遺跡を周知するため、文化財担当職委員の案内のもと、毎年、「勝軍地蔵堂 歴史散歩」を実施しています。 平成27年春の歴史散歩 随所で歴史解説を加えながら、2時間半で勝軍山を巡るお手軽ハイキングコースとなっていますので、興味のあるかたは、ぜひ来春の歴史散歩にご期待ください。
by dounan-museum
| 2015-06-15 15:48
| コラムリレー
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