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上ノ国町教育委員会の塚田です。 今回は、遺跡の発掘調査でみつかる漆器の塗膜の保存について触れたいと思います。 上ノ国町では、室町時代や江戸時代の発掘調査が多いこともあって、漆器がよく出土します。遺跡から出土する漆器は、状態が悪いもので木胎が残存していない場合も多く、塗膜だけの場合も散見されます。従来、この塗膜の取り扱いは、土を洗い流し、乾燥させて保管するだけでした。そのため、漆器は得られる情報が少ない遺物の一つとして扱っていました。 しかしながら、平成23~27年度にかけて文化庁の国庫補助事業で実施した保存処理事業の中で、(公財)北海道埋蔵文化財センターの田口尚氏(普及活用課課長)からご指導を頂き、塗膜の保存方法についてご教示を得ることができました。 その方法は、PEG(ポリエチレングリコール)、手芸用コテ、ホットスタラー(最大200℃)、画仙紙を用いて行うものです。 貼り付けた状態(ホットスタラーに乗せて熱を加えることでPEGを溶かして、容易に画仙紙からはがすことができる)。この作業を行うことで、接合関係、大きさ及び部位の特定を図っていきます。 地道な作業ですが、出土品は展示する前などにきちんとした保存処理が必要で、実はこのように展示される遺物の多くは地道な作業が行われているのでした。
by dounan-museum
| 2016-08-29 15:56
| コラムリレー
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