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■「今でも金がとれる町」今金 今金町の後志利別川(しりべしとしべつがわ)は、趣味で砂金掘りをする人たちの間で良く知られ、季節になると川で砂金を採る姿をしばしば見かけます。町教委でも、不定期ですが社会教育事業で砂金掘り体験を実施しています。 こんなふうに書くと、上記のフレーズが町名の由来だと思う人もいるでしょう。その方が覚えやすいという話もありますが、そうではありません。正しくは、明治期に町の開拓に尽力した今村藤次郎・金森石郎両氏の苗字から一字ずつ取ったのが由来です。 ![]() 写真:町教委が主催し実施している砂金掘り体験(今金町花石地区にて) ■不明な点の多い鉱物採掘遺跡 さて、この地域の砂金採取の歴史は古く、最初のゴールドラッシュは江戸時代前期(1630年代~1660年代)に発生しました。下写真は、この時期の所産と見られる砂金採掘跡で、こうした遺跡が後志利別川上流域一帯に無数にあり、水気のない段丘面に点々と分布しています。また、そのさらに上流にあるカニカン岳中腹にも金山跡があり、これもこの時期のものと考えられています。 ![]() 江戸時代の古文書には、当時この地域の産金地は「クンヌイ砂金山」と記載されています。太平洋岸の国縫を玄関口として人の往来があったため、そのように呼ばれていたのでしょう。 こうした遺跡が流域沿いに10km以上も連なること、また土木工事さながらの大掛かりな掘り方からみて、大量の砂金が採れたことは間違いないようですが、史料や記録に乏しく、その量や行き先など詳細はわかっていません。 それは、短期間で次々と稼ぎ場が移され、そもそも生活の拠点が残りにくいことや、良い稼ぎ場ほど情報が隠されるという心理的側面も背景にあると思われます。 しかし、上述のような生々しい痕跡を目の当たりにすると、金に魅せられた人々のとてつもない執念を感じざるを得ません。 ■佐渡で見つかった貴重な史料 そんな中でも、昭和50年代に発見された次の図は、この地域の金山遺跡に関する数少ない貴重な史料です。 ![]() 佐渡といえば金山ですね。この絵図は、箱館奉行所が佐渡の技術者を指導者として招聘し、その技術者の一人がこの美利河の地図を描き、佐渡に持ち帰ったものです。また「金子家文書」には次の古文書もあります。 ![]() 年代的な流れとしては、 ・1860(安政7)年3月 佐渡の技術者5名がクンヌイ砂金山の採掘指導者として渡道 ・1862(文久2)年12月 4名は帰郷するも1名(孫次郎)は現地の求めに応じ、残留期間を延長 ・1866(慶応2)年2月 孫次郎は病身となり、箱館地蔵町にある家の養子となる 以上の史料は、箱館奉行所がクンヌイ砂金山を経営していく詳細な内容が記されており、奉行所がクンヌイ砂金山の開発を財源確保の一手段として期待していたことがうかがえます。 なお、これまでに紹介した史料や画像は次の2冊から引用しています。詳しく知りたい方はぜひご覧ください。 ・北海道埋蔵文化財センター編1989年「今金町美利河1・2砂金採掘跡-後志利別川水系美利河ダム建設工事用地内埋蔵文化財発掘調査報告書-」 ・矢野牧夫1988年「黄金郷への旅」北海道新聞社 また、次の本は現代の砂金掘り師たちのバイブルとも称されています。 ・脇とよ著1956年「砂金堀り物語」ダビット社 これは、明治期に山形県の砂金掘り師がこの美利河に乗り込み、砂金採掘に明け暮れた様子が克明に描かれています。最近復刻され購入しやすくなりましたので、ご紹介します。山形県人がどうやってこの地に来て、どう暮らしていたかがわかるもので、町にとってもたいへん貴重な文献です。ぜひご覧ください。
by dounan-museum
| 2013-03-02 15:40
| テーマ「幕末維新・箱館戦争」
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Comments(1)
面白そうな本の紹介ありがとうございます。
脇とよ・北代祐二2005「大地の砂金―砂金掘り物語と平成の砂金掘り」地方・小出版流通センター 買って読んでみよっと!!
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