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知内町郷土資料館から発信します。 ほかの博物館等施設からは、美術作品や各々の美術観の紹介になると思うので、知内町からは、今まで開催して来た芸術作品の展示会のことを紹介します。 知内町郷土資料館は、1984年に開館し、2014年までの間の30年間に32回の特別展と9回の企画展を開催しております。そのうち芸術に関係する展示会は、 平成5年度(1993)第10回特別展 「藤田健一版画展—モノトーンの世界—」 芸術観賞として最初に手がけた「藤田健一版画展」は、地元在住の版画家を取り上げました。理由は、町内の自然を版画で表現してきた氏の作品を鑑賞することによって、ふだん何気なく見過ごしてきた風景や物が、版画家の目を通して見る。すなわち視点を変えることにより新しい発見のあることを狙いとして開催しました。 ![]() 平成8年度(1996)第13回特別展 「O氏コレクション展「壷」—土と炎の芸術—」 物を見る・形の美しさを見るということを今年度の特別展のテーマにして開催することになりました。17点と決して多くはありませんが、人間国宝に指定された作家の作品を含め、壷を主体にした最良の作品を展示しています。遺跡から発掘されて出土した土器と比較しながらの鑑賞も、新たな創作力の一助になるのではないかと考えて企画しました。 平成9年度(1997)第15回特別展《展覧会と音楽会》 「『表現って?』—みる・きく—いろいろな表現」 内面的・主観的な心的状態なものを、表情・言語・作品など外面的・感性的な形として伝達しようする「表現」について、楽しく理解できることを目的として企画しました。 作家の表現方法により、題材の変化や鑑賞する側の受け取りかたの違いを、目と耳で認識しするために美術展と音楽会(ミュージアム・コンサート)を開催しました。 ![]() ![]() 平成10年度(1998)第16回特別展 「ふる里の山・川・海・ヒト—知内写真帳—」 身近すぎてふだんは意識していない町の現在の姿について、カメラレンズという第三者の目をとおして眺めることにより、鑑賞者それぞれが郷土にたいして新たな発見や思い入れ、そして自覚の一助となることを目的として企画しました。 ![]() ![]() ![]() 平成11年度(1999)第17回特別展 『宮沢賢治…ぬくもりと癒しの世界』 —木の思いを大切にし、賢治の世界を刻む— 現在、社会的現象として「こころ」の喪失が原因であると考えられるようなさまざまな弊害が見られている。 オンコの木を利用した木版画で宮沢賢治への思いを表現している佐藤国男さんの作品を展示することにより、あらためて「こころ」というものを理性や感性からとらえなおすために企画しました。 デビュー作である「銀河鉄道の夜」をはじめ今までに発行されてた7冊の絵本の原画を展示。 展示会開催初日には、作者の佐藤国男氏の講話をおこないました。 ![]() 平成12年度(2000)第18回特別展 「藤田健一版画展」—モノトーンの世界— 《木と水のrepresentation表現》 知内の風景を作家の目で切り取り、版画として表現し芸術品として昇華させた郷土を鑑賞する。そのことにより何気なく眺めている景色でも異った角度から見据えることにより新たな発見が見いだせるということを認識するため企画しました。 「木と水」を題材にした作品を中心に、北海道新聞に連載された作品や俳句会報「のすり」の表紙に連載している作品などを含めて、氏の今世紀の集大成となる70点の作品展示をおこなう。 また、作品の紹介を兼ねた講話を「版画教育と創作」という演題で開催しました。 ![]() 平成23年度(2011)第29回特別展 「横山朝覧展—幽玄と幻想の風景—」 町内に在住しながら革工芸(レザーアート)の第一人者として、道南の四季を幻想的に表現した作品で東京都知事賞や通産大臣賞を始めとして数々の賞を受賞。平成23年には、第30回記念日本革工芸大賞を受賞している横山氏が5年前から油彩の創作活動をおこなっています。その横山氏の油絵とレザーアートを展示することで風景画の魅力を再認識するために企画しました。 今回の特別展では、知内を中心とした道南や東北の四季折々の風景を「奥深い静寂な情緒」と「ファンタスティックな調べ」で表現した37点の油絵と16点のレザーアートの作品を展示。 開催初日に「ミュージアム・トーク」として横山さんが作品を語りました。また、ソプラノ歌手の引地桂子さんに「午後のサロン・コンサート」として作品に合わせた歌をアカペラで披露しました。 ![]() ![]() 平成24年度(2012)第30回特別展 「のすり」を飾った版画たち—藤田健一作品展 の8回です。なお、藤田健一氏の版画については、後日竹田学芸員が詳細に説明するので、実施したという紹介だけにしておきます。 企画展で行なった芸術関係の展示は、 平成10年度 土の炎の芸術『かたちと色、様々な美』—現代陶磁器と縄文式土器— “かたちと色”というフィルターをとおすことにより感じられる様々な美について理解を深めるため、現代の陶磁器と縄文式土器を展示することを企画展しました。 展示している陶磁器には、人間国宝に指定された作家の作品や版画家池田満寿夫の晩年に製作したもの、あるいは今後の活躍を期待されている若手陶芸家の作品など11の窯場の産地から収集した優良な作品と縄文時代前期から続縄文時代までの34点の土器を展示しました。 ![]() 平成12年度『壺と香をきく器たち』—小さな佳品展— 茶壺のほか香炉や香合といった香りをきくために使用した小さな焼き物を器を展示することを企画しました。 展示している陶磁器は、人間国宝に指定された酒井田柿右衛門や島岡達三等の作品など11の窯場の産地から収集した小振りですが優良な作品と中国の玉製の香炉を展示しました。 ![]() 平成15年度〈O氏コレクションの逸品〉 『壺壺壺…縄文から現代まで』—その形の魅力— 焼き物の魅力を紹介するために岡田氏所蔵の壺形の陶磁器を展示するとともに合わせて壷形の縄文土器を展示してその姿を見比べるために企画しました。 ![]() 平成15年度〈楽しい表現術シリーズ〉 『手作り絵本作家養成講座作品展』 ―世界で自分だけの自分のために作った絵本たち― ![]() 平成18年度〈楽しい表現術シリーズ〉 『手作り絵本作家養成講座作品展2』 ![]() 企画展は、これまで5回実施しています。 あらためてふりかえってみると 美術系統の施設ではないのに、 芸術関係の特別展と企画展を31年間に13回実施したというのは、思ったより多く手がけた感があります。 湯の里4遺跡で発見された、旧石器時代の日本最古の墓から出土した副葬品である垂飾や玉類などが、1991(平成3)年6月国の重要文化財に指定されたときから、美術品として展示しようという将来構想もあったことも関係しているのかもしれません。 また、普及活動で実施してきた「ふれあい体験塾」という学習活動をとおして、「表現力」について関心を深めたのことが大きいと考えています。 「郷土資料館は、思想や概念を言葉や文字ではなく展示で表現する場である」という考えからいけば当然の帰結なのです。 (知内町郷土資料館 高橋)
by dounan-museum
| 2015-09-20 13:50
| テーマ「道南の美術を知る」
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