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縄文文化交流センターの樋口です。 赤い色には不思議なちからがあります。 例えば、神社の入り口にある鮮やかな赤い鳥居をくぐる瞬間、そこから空気が変わるような体感をされたことのある方も少なくないのではないでしょうか。 実は鳥居の赤には、神様のいる聖域と日常の境界線を視覚的に区別する役割があるのです。 古来より、荘厳の表現として宗教建築などに積極的に取り入れられてきた赤い色ですが、縄文人にとっても赤は特別な色だったようです。 日本各地の縄文時代の遺跡からは、赤や黒などの顔料によって彩色された木製品のほか、土器や土偶なども見つかっています。 赤色の顔料には、天然に産出するベンガラ(酸化第二鉄)や辰砂(硫化水銀)を使用しており、顔料を固着する材料として漆が用いられています。 縄文センターに隣接する史跡垣ノ島遺跡からも赤い漆が塗られた注口土器(縄文時代後期)が見つかっています。 ![]() 現在は縄文センターで常設展示していますが、その愛らしい形と美しい赤い色に思わず足を止めて見入ってしまう来館者の方も多くいます。 注ぎ口の付いた膨らんだ胴部の上に肩部と口縁部を重ねた形はまるで鏡餅のようで、土器全面に隆起した線で立体的な文様が緻密に描かれています。 また、土器表面に塗られた漆膜を分析した結果、赤色の顔料には硫化水銀が使われており、さらにその下に黒漆が塗られていることがわかりました。 下地の黒漆は土器の表面に強固に付着していることから、土器全体が余熱を持った状態で塗られていたと考えられています。これは、漆が高温(摂氏80度以上)で硬化する特性を活かした技法です。 ![]() この非常に高度な技術でつくられた漆塗りの注口土器。 おそらく日常的に使用するものではなく、儀式や祭祀の際に酒や水などを入れて使用していたと考えられます。 器は人の形に見立て、さらに赤と黒い色で「生と死」を表現することで不思議なちからが宿ると考えたのでしょうか。 縄文人の赤色に対する強い思いが時を超えて伝わってくるようです。
by dounan-museum
| 2015-10-02 09:00
| テーマ「道南の美術を知る」
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