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松前町郷土資料館の佐藤です。 今回は、松前城でごくまれに現れる「幻の滝」をご紹介します。
国指定史跡「松前氏城跡福山城跡」は、通称「松前城」と呼ばれ、現在では桜の名所として全国に知られています。 昭和51年度から国庫補助事業による史跡整備が開始され、平成11~14年度にかけて、文化庁の「ふるさと歴史の広場」事業によって、二ノ丸・三ノ丸地区南東部の復元的整備が成され、歴史を追体験することが可能となりました。実はこの時に復元された外堀が「幻の滝」を見せてくれます。
松前城(福山城)は、本丸・二ノ丸・三ノ丸・東郭・北郭・堀廻りの6つの郭から成ります。外堀は、二ノ丸と三ノ丸を隔てる水堀で、本来は城の西側にある自然の沢地形を利用した「堀廻り」の南端から東へ向けて伸び、北に折れ曲がる逆L字型を呈していました。復元的整備がなされたのは、逆L字型の屈曲部から北側になります。復元された外堀の終端部は水の「落口」になっており、堀の水が一定量を越えた場合は大松前川に排水される仕組みとなっています。すなわち、各所からの導水、周辺の表面水、さらには「堀廻り」から流れ降ってくる豊富な自然水を外堀が受け止め、それを外堀終端部の落口から大松前川に排水し、最終的に海に流れ出るという、理にかなった設計が成されていたのです。 ![]() 復元的整備が成された二ノ丸・三ノ丸地区南東部。赤丸箇所が外堀の落口。 ![]() 松前市街地の航空写真。外堀の落口(赤丸箇所)→大松前川→海という機能的な排水設計。
さて、この一部復元された外堀ですが、水の主な供給源である堀廻りまでは接続しておらず、通常、排水が生じることはありません。現在は、表面水と地下の湧水のみで一定の水を湛えています。 ここで本題にはいります。平成26年8月22日、松前地方は大雨に見舞われました。午前8時代の降水量は36.5mm、午前9時代は28.0mmを記録し、一日の降水量173.0mmは、松前地方における1978年からの観測史上歴代1位です。この記録的な大雨により外堀は瞬く間に増水し、水量調整のために築かれた水戸違いを越え、落口から大松前川へと排水されました。その姿はまさしく滝のようでした。 ![]() 落口からの排水により出現した「幻の滝」(平成26年8月22日、松前町役場隣の駐車場から撮影)
復元された外堀の排水が正しく機能する様を見たときは感動を覚えましたが、時を同じくして内堀では排水処理機能が追いつかずオーバーフローし、松前城資料館の一部が浸水した、というオチがついています・・・
※松前城の「幻の滝」が出現する時は、大雨・河川の増水等で危険が伴いますのでご注意ください。
by dounan-museum
| 2017-11-06 07:35
| コラムリレー
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