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八雲町郷土資料館・木彫り熊資料館の大谷です。 作者は、中里伊三郎という、昭和11年に天皇への献上する木彫り熊を彫るのに抜擢されるほどの腕前でした。熊彫りを指導した十倉金之の木彫り熊に忠実に彫っていたと柴崎重行が振り返っています。陸軍飛行場が八雲に作られる際、用地内に住んでいたため移転対象となり、七飯町へ移住しました。この作品の号は「中里自寛」。他に「朴瑩」という号もあったようです。おそらく、檻の中のクマを参考にしたのでしょう。 この木彫り熊は、近年まで制作されていた加藤貞夫の作品です。号は「加藤」または「かとう」、「KATO」というローマ字のものもあります。加藤は木が大好きで、彫っているのが幸せという人でした。熊も大好きで、クマ牧場へ何回も足を運んでいたそうです。だから、こんな姿の木彫り熊も彫ったのかなぁと感じます。彼については、詳しく北海道博物館協会学芸職員部会のHPで連載中のコラムリレーに書きましたので、ご参照ください。 この木彫り熊は、加藤とほぼ同年代に活躍していた引間二郎の作品です。現在の遊楽亭に工房を構え、制作販売していました。毛を彫る際に捻りを加える手法や、直線的な面で熊を表現するカット彫りと呼んだ彫り方で木彫り熊を制作しました。並べた写真は、昨年に木彫り熊資料館を取材してくださったイシミスさんが撮った写真ですが、この写真を見た瞬間「あ!引間の熊!」とピンときたものです。木彫り熊の色塗りを見ると、パンダみたいに目のあたりだけ黄土色だったりしますが、生きたクマもそうであることがわかります。まぁこれも個体差で、真っ黒だったり金毛ばっかりだったり、いろいろなんですけども。 木彫り熊というと、鮭をくわえた姿ばかりがイメージされますが、紹介したようにいろんな姿があります。 最後にオマケ。 (八雲町郷土資料館・木彫り熊資料館:大谷茂之)
by dounan-museum
| 2018-02-04 17:50
| コラムリレー
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