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七飯町歴史館の山田です。 さて、この回から、30年度のコラムリレーが始まります。 週替わりで皆様に情報を発信する予定ですので、 どうぞお付き合いいただければと思います。 さて、私の投稿は、駒ヶ岳についてです。 秀峰駒ヶ岳。標高1,131㍍のこの山は、 七飯町・森町・鹿部町にまたがり聳えていますが、 現在の形になったのは、江戸時代(1640年)と言われ、 もともと富士山のような形だったが、噴火によって山頂部が崩れ、 天を衝く「剣ヶ峰」と、なだらかな「馬の背」ができたと考えられます。 また、この時に川がせき止められ、大沼・小沼も現在の姿となり、 崩れた山は、泥流といっしょに流れ、湖に浮かぶ島々を作りました。 早春の駒ヶ岳 近年で最も大きな火山活動といえば、昭和4年の大噴火で、 この時には、空高く上がる噴煙の中で雷鳴している様子が、 函館山のふもとあたりからも、見ることができたというのですから、 その規模が、如何に大きかったかうかがえます。 さらには、写真技術が伝わった後ということもあり、 噴火の様子を写した写真も多く残され、 当館でも、当時のガラス乾板写真を保管しています。 さて、今も活動が活発といえる駒ヶ岳ですが、噴火の影響で 平成10年以降、しばらく入山が禁止されていた時期がありました。 それが、平成23年度以降の大幅な規制緩和により、 現在、馬の背までの登山を楽しむことができるようになりました。 そこで、当館では、規制緩和により、人が立ち入ることで、 どのように植生が変化していくのかを調べるため、 基礎となる植物リストが必要と考え、平成24~26年度にかけて、 駒ヶ岳の登山道(赤井川6合目から馬の背10合目)で見られる植物の調査を、 函館植物研究会の宗像英明氏に依頼。 私も、同行する機会を何度か得て、勉強をさせていただきました。 カラマツやシラカバを主体とした木本類が、 かなり、標高の高いところまで広がっていることや、 低木のミネヤナギが部分的に密集した個所に、 運ばれてきた種が守られるように、芽を出し、 いろいろな高山植物がみられることがわかりました。 その中でも、印象的だったのは、7~8合目で多く見られる「イワブクロ」。 そして、9合目あたりから見られる「イワギキョウ」。 これらは、小さくも可憐な花で、 しかも時期さえ合えば、確実にみられるほど あちこちに点在しています。 結局、今回の調査では、目視確認ということもあり、 リストには72種の登録にとどまりましたが、 七飯町として正式な植物リストがなかったことを考えると、 今後は、基礎データとして活用されるのではないかと期待しています。 ご協力くださった宗像氏には、この場をかりてお礼申し上げます。 ところで、 フィールドを歩くとどうしても、植物だけではなく、 虫や鳥など、落ち着きなく目が動いてしまいます。 たとえば、 火山活動が活発な駒ヶ岳だけあり、溶岩が冷えてできた パン皮状火山弾などもあちこちに見つけたり。
by dounan-museum
| 2018-06-08 10:25
| コラムリレー
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